弁当値引き問題

弁当値引き問題

イベントの季節が終わってすっかり寒くなってきました。お風邪などひかれないように。いとしま太郎です。

どこの直売所でも頭を悩ますのがお弁当類の値引きです。

 

弁当の値引きは野菜や魚などの値引きとは意味が違う。

生産者にとって作ったものが残るのは避けたい事です。できるなら全て売れてしまうのがベストに間違いありません。

しかしながら、大体は1つや2つ。ひどい時には殆ど売れ残ってしまう事が往々にしてあるものです。その時に生産者の頭の中には「値付けが高すぎたかなぁ」と頭をよぎるものです。そして安くても現金化しておけばロスは最小限に防げるのではないかとの悩みではないでしょうか。

そこで値引きをしてなるべく売り切ろうという事になります。野菜や魚も値引きして販売している生産者がいるのですが、加工品、特にお弁当の値引きはやや事情が異なるように感じます。

 

弁当の値引きはブランドが下がる可能性がある

野菜や魚に関しては生産者によっての品質の差が大きくありません。特に魚に関しては同じ海域を、同じ漁法で獲った魚の場合に一般の消費者に違いは判らないでしょう。

しかし加工品は作り手によって商品が全く異なってきます。言わばこれが「ブランド」だと言えるのです。そこで安易に値下げをする事はブランド力棄損の可能性が出てきます。

車でもバックでも人気のブランドは値引きをしない方針を取っている企業が少なくありません。

 

弁当の値引きはしない方がいい

私は弁当の値引きはしてはいけないと思っています。値引きをする事によって一度食べてもらい、それからファンになってもらう事を目的としている生産者がいますがそれは的外れと言わざるを得ません。

なぜなら安い金額で購入して食べている弁当は脳内でそれなりの味となって記憶されるからです。それは無意識のうちに「安い=それなりの品質」と考えてしまうのが人間だからです。

望まないお客様

あるスーパーでは決まった時間に弁当を値引きをしていましたが、その時間を狙ってのお客が固定されてしまったそうです。そしてその客が知人にその情報を流して決まった時間に安く弁当が買えるお店として話がひろまってしまいました。

そのように望まない消費者がついてしまい、お店自体の客層が変わってしまう可能性があります。

 

値引きをしないと買われない弁当がでてくる

定時で値引きされるという情報がいきわたってくると次に売れ行きが悪くなってくる弁当が出てきます。

理由は簡単でその時間になる迄買わない困ったお客さんが出てきてしまうのです。考えてみれば当たり前なのですが値引きされる時間がわかっていればその前に買って「しまう」のは非常にもったいなく感じるものです。

こうなると値引きをする弁当に関しては何故か通常の価格では売れ残る頻度が多くなるのです。

 

半額で買うと元値は相当高く見える

いったん半額や2割引きで弁当を買うと元の値段が非常に高く見えてきます。何回も来てくれる常連のお客さん程値引きをするタイミングなどは把握しやすくなりますから値引きされるまで待つ傾向が強くなります。

「安くても元がとれてんでしょ」という心理が働いてしまい元の金額では非常に高い金額で購入してしまうような気がしてしまうのは人情です。

 

生産者の為にならない値引き

このようにみていくと生産者のメリットは短期的には商品を現金化できると言う事がありますがそれ以外にはあまりメリットがないと思えてしまうのです。

いとしま太郎は値引きは長期的には生産者の為にならないと確信しています。野菜や魚と同じようにとらえがちですが値引きの意味が全く違ってくるのです。私自身は生産者には値引きは勧めていません。

 

必要になってくる出荷量の調整

弁当の生産者が対策としてできる事を考えると出荷量の調整です。目標は一日で全て売れてしまう事です。一定以上作らないと原価が下げる事が難しいのは理解できますが、日々売れた数を把握しつつ少しずつ出荷量を増やしていかなければいけません。

一向に売れる数が伸びない場合は残念ながらそれだけ商品の魅力がない可能性が高くなります。ただそれがわかれば商品に改善を加えていかなければいけない事がわかるのです。PDCAサイクルというやつです。

売上メールや月単位の売上明細等で確認をしつつ、出荷量を調整していくのです。目的は売れる数をすこしづつ増やす事ですが細かなチェックが増えて面倒に感じる事もあると思います。

ですが私が見ている限りはよく売れる生産者はこういった細かい事をして売上を伸ばしているように感じます。

 

お店側の対応も必要

お店側も値引きをするならばなるべくランダムに実施する事が大事だと思っています。値引きする時間をいつもバラバラにしたり、値引きする弁当を特定しなかったりして困ったお客さんが固定化されないようにしなければいけません。

時間等をバラバラにすると毎回違うオペレーションが発生してしまうのは少し負担かもしれませんが、生産者だけではなく長期的にはお店の品格に関わる事ですからきちんと対応をしなければいけません。直売所は生産者あってのものですから。

 

生産者に必要なのは値引きよりも価格に見合う商品を模索し続ける事

弁当の生産者は毎朝、朝早くから仕込みで頑張っているのは本当にすごいと思いますがやはり数量等の計算を基にきちんと商品管理をしていくのも大事だと感じます。

そして売れない場合には短期的な利益の「値引き」ではなく、価格に見合う位に商品のレベルを上げていく研究が必要だと思っています。

商品開発した方がいいとまでは言いませんが、売れている生産者は何かしら内容を変えたり新しい商品を試したりチャレンジいています。

売れていない生産者程、商品内容がずっと同じ傾向があります。良いものに改良し続ける姿勢が売れる弁当作りには必要です。少しずつでいいので頑張ってみてください。

 


糸島の直売所勤務の中年です。食べる事が好きすぎて直売所に就てめてしまいました。

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