ブリ族3種の選び方
少し寒くなってきました。恐らく体の肉にもいいサシが入ってきているだろう、いとしま太郎です。
タイトルのブリ族3種はブリ、ヒラマサ、カンパチの事です。お客さんからよく聞かれますので今回記事にしてみました。
名前での見分け方
あまりラウンド(一匹丸々)の魚を見る事が少なくなった現在では恐らく殆どの方が外見での見分けはつかないと思います。一応バーコードに魚種名が書いてあるのですが、これがまたやっかいな地方名や出世魚の呼び方によってさらに複雑になっています。
代表的な呼び方とニュアンス
●標準名ブリ(ヤズ、ワラサ、ハマチ、ブリ、イナダ)…これは全部ブリの事です。福岡では一応大きいブリを「ブリ」と呼びそれ以下の小さいサイズを「ヤズ」と呼ぶ事が多いです。では何センチ以上がブリかが問題になってくるのですが具体的には決まってません。漁師によっても違いますし、太って美味しそうだったらブリと呼ぶ事があります。
●標準名ヒラマサ(ヒラス、ヒラゴ、ヒラ、ヒラマサ)…福岡では標準名の「ヒラマサ」で呼ぶ事はあまりないようです。大体大きいヒラマサを「ヒラス」、小さいのを「ヒラゴ」と呼んでいます。これもブリと同じで具体的な大きさによって呼び名が変わるわけではありません。
●標準名カンパチ(アカバナ、ネリ、ネリゴ、カンパチ)…福岡では「カンパチ」と呼ぶ事が多いです。「ネリゴ」を使うときは小さなカンパチを指す時が多いです。
カンパチの見分け方
3種の中で外観上一番特徴があるのがカンパチです。
頭の所に縞模様があります。この縞模様が魚を正面から見たときに漢数字の「八」に見える事から「間八」ともいわれるようです。そして体はブリ、ヒラマサよりも扁平です。
ブリとヒラマサはわかりづらい
そしてややこしいのがこの2種です。よく言われるのは扁平さと唇の角が丸いか角ばっているかです。
写真があればわかりやすいので説明しているサイトを紹介します。
『魚屋のたわごと、ざれごと、ひとりごと』ヒラマサとブリの違い
こちらがわかりやすいです。
実際のお店での判別は?
確かに違いがあるのですが実際にお店では比較しようがないのですごくわかりにくいのです。そして覚えているつもりでも特徴が何の魚かはすぐに忘れます。
一番の判別法は店員に聞く事
もうこれしかないんです。大丈夫です、店員は今まで2000回位は同じ質問をされていますのですぐに教えてくれます。気軽に聞きましょう。
これでお好みの魚が食べれますし、慣れてくれば貴方にもわかるようになります。大丈夫。
どの魚が美味しいか?
では結局一番どの魚が美味しいのだと。
それは好みです。魚というのは味だけでなく食感でも味わうものです。その総合的な満足度が「美味しい」と表現されるのです。
只、いとしま太郎が偏った考えならば次の様にまとめます。
ブリ…冬が旬と言われています。ただ脂が強いので冬に脂ののった刺身をたくさん食べると飽きやすい。旨味も脂もありバランスがいい。寒ブリはクリーミーな脂がうまい。コテコテが苦手なら鰤しゃぶが絶対におすすめ。
ヒラマサ…夏が旬と言われています。しかし太郎的には冬がうまい。脂がのっているのにブリよりもしっかりとした歯ごたえ。癖がない味です。ブリの脂はこってりしすぎるならこちら。
カンパチ…絶対に刺身がいい。比較的小さい魚体でも刺身で食べられる。刺身にした時の血合いの色とハラミの綺麗な銀色が食欲をそそります。香りがカンパチ独特です。苦手な人もいるのですがそれこそが魚の香りだと思います。食感もいい。ブリ、ヒラマサとは香りの好みで使い分け。
独断と偏見で表現するならばこんな感じ。
自分で食べて好みの魚を探すのは楽しい
何でもレビューや検索の時代です。おそらくこの3種も「美味しさ」という極めて抽象的な物差しで無理やり比較される魚だと思います。
個人的には楽をするのは一番楽しい事を省略してしまっていると感じます。実際に自分で色んな季節に,いろんなお酒やごはんと合わせ好みを探っていくのが楽しいです。
ぜひ自分で選んで家族でご飯を食べながら意見を言いながら食べてみる事をおすすめしますね。
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