「漁師になろうよ」
おはようございます。いとしま太郎です。
吉村喜彦 著「漁師になろうよ」を読みました。この手の「1次産業本」(と私は呼んでますが)は結構好きで読ませてもらってます。完全私感で感想をお届けします。タイトル的に漁師儲かるんじゃねと思った人は読んだ人もいるかもですね。
全編に漂う微アルコール香
私は大体本を読むときにはタイトルで選び、そのあとに著者の経歴ですね。だからこの本もまずはタイトル⇒作者の経歴に軽く目を通しました。
著者の経歴欄が最後のページにあるのですがその写真からいきなりやられちゃいました。
写真が胡散臭すぎる&昔所属していた会社のダメだった同僚にそっくり!!
「これは読まなければ…。」と私は強く思いましたね。しかも経歴を見ていたら
サントリー宣伝部勤務後、独立。~省略~著書に『リキュール&スピリッツ通の本』周縁文化を「混合=あわい」の切り口で見つめ直すことをテーマに、人、音楽、酒を求めて旅を続ける。
……一緒に酒飲みてぇ!絶対に仲良くなれるわ!そして期待に違わぬ全編に漂うアルコール集。今の時代によみがえった飲みにケーション。「漁師と仲良くなるには酒飲むのが一番やでぇ!」と本全体で語ってます。
実際漁師さんはお酒好きな人多いですよねぇ。今頭の中で思い浮かぶだけでもあの人も、あの人も、あの人は朝から酒臭いしなぁ。みたいな感じです。今の時代にさすがに飲んでから運転する人はいませんがお酒好きな漁師さんは確かに多い。
失礼ながら漁師になろうとは思えない内容
中身は漁師の生活に吉村さんが密着するという内容で細かいディティールを表現しておりリアルな漁師を想像はしやすいかも。13人の漁師についてをルポしているのですがその人の個性がちゃんと表現されている感じがしますね。
そして面白いのが漁師の紹介の時に結構細かく年収とか経費とかのお金の話がでてきます。私も漁師と接して気づいたのですが、彼らの数字をとらえる力は決して一般の人が一次産業の人がイメージするよりも明るい事が多いのです。
一般の会社員程度の収入の漁師もいるのでこれでやっていけてんのか。と老婆心ながら心配してしまう漁師もいたり。たしかに漁師をめざす人にとっては一番気になるところです。そのリアルな所をさらけ出してるのも本著の功績かもしれません。
収入は低くても普通に生活できているし、生活コストを抑えてうまく生活している漁師が多いようなので真面目に漁師をすれば生活は大丈夫かと思わせてくれます。
そしてもう一つは漁師のタイムテーブルについて。殆どの漁師が早寝と超早起き。労働時間が長い。もちろん体力仕事なのでハードワーク。これについてはやっぱり普通の会社員(今の世の中何が普通かは置いといて…)の方がいいなぁと思いましたね。
結論として。
私は会社員の方がむいている。が感想でした。
出てくる料理がおいしそう
まぁ漁師の生活についてはある程度リアリティを担保しつつ理解できると思いますので漁師になりたい「若い」方は一読の価値ありです。
それよりも所々にでてくるご飯と酒の肴がとにかくうまそう。
個人的にはそっちの方が興味をそそられましたね。
これからの時期に、子供がいない静かな時に焼酎片手に読むにはいい本ではないかと感じました。ビールはだめですよ。焼酎ね。そして銘柄は黒霧やろうなぁ。
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