新鮮は旨いか?
いとしま太郎が考える直売所の一番の魅力は「新鮮さ」だと思っています。
お客様にとっては、安さだったり、安心だったりします。ところが、新鮮だから必ずしも「おいしい」わけではない所が食べ物の面白い所です。
新鮮が売りの直売所
なんと言っても前日に採れた「野菜」「魚介類」が購入する事が出来るのです。私は美味しい物好きですが、直売所で仕事をしており、その特権を実感しています。
スーパーの場合では、早ければ翌日に販売される事があるでしょうが、基本的には収穫されてから間1日から2日は経過しています。それでも早い方です。
魚介類は基本的に「刺身」で食べる事を目標に流通スタートするのですが、店頭で「刺身用」とラベルが張っているアジの目が白く濁っている事などは日常茶飯事です。
それだけ、直売所で新鮮な食材を購入できるというのは幸せな事ではないでしょうか。
野菜は新鮮さが命!
野菜は収穫された後も生きています。呼吸をしたり、野菜自身からもエチレンや水分が出る事により傷んだり、状態が悪くなってきます。
鮮度が良い野菜は風味や香りが非常に良いです。水分もしっかり残っていると、パリッやシャキッとした食感を楽しむことができます。
特に野菜を使う料理には「色」が非常に大事なおいしさの要素になります。視覚による「おいしさ」の判断割合は8割ののぼるという説もあります。どの程度を見た目で判断しているかはさておき、サラダで食べる野菜は色鮮やかな方が美味しそうに見えるのは想像に難くありません。
特に葉物野菜に注意
葉物野菜はしなびれていては、せっかくの食感、濃い味、風味全てが劣化してしまいます。だれも色の変わったほうれん草は食べたくありません。
美味しく食べる為には買ってきてからの保存も大切です。葉物野菜の場合は新聞紙を水で濡らしてビニールに包みます。立てた状態で保存する事で3日位は問題なく元の状態を保てました。
ただし、栄養素などは出荷時がピークになりますので、かなり数値が下がると考えています。
魚の場合は鮮度「だけ」ではない
魚の場合も基本的には新しい方が美味しいです。ただし、私は「鮮度」よりもその魚の漁獲初期時の「処理」の方法によって随分変わってくるのではないかと考えます。
イワシやアジなどの小型青魚は確実に鮮度が命です。古くなったアジは身が柔らかくなって、味もなんだか水っぽい感じがします。
これは小型の魚は、基本的に「氷締め」で一気に〆てしまいますし、足が早い(傷みやすい)からです。
中には「熟成」させて美味しい魚も
とかく鮮度至上の魚ですが、最近は違った味わいも脚光を浴びています。日経電子版(2013/3/29)でもマグロの11日目の試食レポートが掲載されています。
マグロだけではなく、タイ、ヒラメ、ブリは〆た直後よりも、適度に熟成させてから提供するのはお寿司屋さんでは常識のようです。
牛肉でもエイジングと言う考え方がありますが、理屈は全く同じです。魚のうまみ成分(イノシン酸)がふえてくるので美味しく感じるようになります。
ただしデメリットとして、食感が柔らかくなる事と、〆る際と捌いてからの保管の方法を衛生的に行う事に、手間が掛かるという所が挙げられます。
見極める目が必要
ここまで書いておいて、今更なのですが。実は直売所の野菜と魚は新鮮なもの「ばかり」ではありません。
何故かと言うと、生産者によって随分と意識の違いが出てくるからです。
農家は一度回収した野菜のバーコードを貼りなおして(出荷日改ざん)再度出荷する人もいます。漁師だって締め方は様々で、適当に締める漁師もいます。かなり傷んでいるのがわかっていても出荷する漁師もいます。
当たり前なのですが、直売所で販売しているからと言って全てが新しいわけではありません。お客様自身でも知識、経験で「いい買い物」ができるように目を養って頂きたいと思うのです。
通う事でわかる事は多い
具体的にどうやって判断の練習をするのかというと、同じ直売所に通ってみるのがいいと思います。大体1年くらい通えば季節的な変動もわかると思います。
スタッフと顔見知りになれば、色々な情報も提供してくれると思いますので、自然と身につくと思います。
↓朝どれでなくても新鮮な野菜は多いです。
↓話しかけられやすいように私達もにこやかに♡
コメントを残す