福岡の雑煮に必須のカツオ菜【直売所価格はやや低く推移か】
年末です。各直売所もお歳暮や年末の買い出しで大盛況の様相を呈しています。
今回はこの時期の直売所では欠かせない「カツオ菜」について書きたいと思います。
福岡の雑煮には「カツオ菜」
福岡県民にとってこのカツオ菜はお正月の雑煮にはなくてはならない「具」なんですね。いとしま太郎は福岡県出身ではなくこの野菜を糸島に来てから知りました。
福岡の雑煮(博多雑煮)はまずブリそしてカツオ菜が欠かせません。葉が縮れていて肉厚で食べ応えのある葉物野菜です。福岡の雑煮はブリ、カツオ菜以外には家庭によって具があるようですがブリとカツオ菜は定番のようです。
カツオ菜は福岡以外ではなじみがあまり無く、私の母(関西出身で現在は九州内在住)もカツオ菜は知らなったようです。主に福岡で販売しており福岡のスーパーにもあるのですが福岡以外ではあまり需要がないようです。
味がカツオに似てい…ない?
漢字表記では「勝男菜」とも表記されるのですがよく言われるの「カツオダシを取らなくてもおいしい」とか「カツオのようなダシがとれてうまい」とか言われています。
実際には…。高菜に近い種類ですのでダシはきちんと出るのですがカツオのダシ?は疑問符が付く程度ですね。美味しいです。
辛みが殆どなく一夜漬けがうまい
カツオ菜は雑煮がポピュラーですが漬物が旨いんです。旨味が多い葉物ですが、近い種類の高菜の様に辛みがないので食べやすい。子供でも美味しく食べれるでしょう。
特に漬物にした時には軸に歯ごたえがありシャキッとした状態が楽しめる一夜漬けがオススメです。
高菜漬けの代わりにおにぎりにまいても美味しく食べる事ができます。では高菜をそのまま使えばいいではないかと突っ込みが入りそうですが…。それは好みですよねぇ。
確かにわざわざカツオ菜を使って漬物にしなくてもいいかな?まぁ辛みが少ないからその辺は使い分けで好みなら使って下さい。
今シーズンは暖冬の傾向で豊作だが市況は例年通り?
今シーズンは農家が皆口をそろえて言うのですが暖冬のせいで成長が良すぎるとのこと。カツオ菜も大きくなりすぎてかなり畑に捨ててしまっているそうです。モッタイナイ!
ですので直売所でも例年よりも入荷量が多く価格も安く設定されています。
それならば市場も市況が低くなっているかと大同青果の市況を確認したのですが
(2018年12月22日 福岡市中央卸売市場 市況)
例年とほぼ同じようです。
今シーズンで言うと直売所で販売しているカツオ菜はお客様にとってはお買い得のようです。
価格は現時点(12月24日)でも4枚80~100円
今年は今の時点(12月24日)で4枚で80円~100円で例年よりも安く販売されているようです。農家も捨てる位だったら売りきるという感じですね。
例年では同じ量で150円から200円程度ですので今年は結構安いと言えるのではないでしょうか。
そして今年は農家の話を総合すると、年末まで価格はこのまま推移するのではないかとの見方が強いです。ですから今年はお客様にとってはあたり年ですね。そう沢山買うものでもないんですが。
カツオ菜は緑色が濃くみずみずしく張りがあるものを選ぶ
値段は安く買えるのですが店頭ではどんなカツオ菜を選べばいいのでしょうか。
まず葉が鮮やかな色をしている事です。黒ずんでいない明るい色がいいでしょう。そして葉が肉厚でみずみずしい葉がいいですね。しゅん↓としている元気のない葉は選ばなくてもいいです。
まぁ熱をいれるのでそこまでシビアにならなくてもいいかもしれません。直売所では何人かの商品を選ぶことができるので、それを見比べればある程度は判断できると思います。
直売所では丁寧に梱包し金額を落とし早く売り切る事が有効か
出荷する生産者としては今年はあたり年ではなかったでしょうね。みんな豊作なので価格も上げる事が出来ずに一年が終わりそうです。残念ながらそういう年もありますね。
そうしたときの今シーズンの対策としてはビニール(フィルム)を使用し丁寧に梱包をして、みずみずしい状態をキープして出荷する事が大前提になります。
そして値付けは不本意でしょうが他の生産者よりも10円程度安く値付けをしてどんどん販売する事が得策と感じます。
年末までに売れるだけ売る。そして年が明けてまだ生産量に余裕があるならば少しづつ出荷しつつ、漬物で販売できる人はする。これで凌ぐのが理想でしょう。ちなみに漬物で販売する時は保健所の許可が必要なので違法営業はやめましょうね。
出荷シーズンは1月下旬まで
カツオ菜の出荷シーズンは例年でいうと1月下旬までです。それを過ぎても出荷はできると思いますし、春に播種をする事もできるようですが何せ正月以外の需要が激減しますので自家用にという生産者以外は殆どいないでしょう。
お客様は年が明けて直売所で入荷していたら高菜のかわりに漬けてもいいかもしれませんね。生産者にとっては良くない年だったかもしれませんが来年は頑張りましょう。
それでは、おやすみなさい
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