直売所の農家にも交渉力が必要だ
直売所にいると必然と顔見知りの農家は増えてきます。
勿論、挨拶程度は毎日するのですがそれよりも、一歩深くお互いを知ることはすごく大事です。今回は「交渉」のお話です。
お店の側の人間からするとよく知らない人からよりも、知っている人から相談されると断りづらいものです。お願い次第で売上が変わってしまうのが直売所です。
農家は無口か?
年配の方が多い農家ですが、かなり喋りたがりの方が多い印象です。
特に野菜の育て方に関しては、皆一家言あるようです。話し出したら止まらないのが普通の年配の農家さん。
最初の取っつきにくさをクリアすれば、結構話好き。
逆に若い農家さんは意外と内気な方が多いように見受けられます。
単純に話すのが時間の無駄と感じてるだけかもしれませんが。
直売所では交渉力次第で売上が変わる
実際にあった話です。
常温の商品の「のりの佃煮」の生産者が初めて出荷する際に、「冷蔵」のショーケースに商品を陳列したいと相談してきました。
多くの直売所では「常温」と「冷蔵」の手数料率は違います。その為、殆どの生産者は少しでも手数料が低い「常温」を選ぶはずです。
ですが、この生産者は冷蔵を選びました。賢いな~と思いました。
ひとつは陳列場所について。同じ「常温のり佃煮」は同じ場所にまとめまれていました。お客様の目をひくには別の場所に置いていた方が目立ちます。
もうひとつはお客様のイメージです。私を含めて家庭では、海苔の佃煮は冷蔵にいれている方って多いのではないでしょうか。
ですから、お客様の目線になれば買うときには冷蔵を見る可能性があります。しかも冷蔵の方がなんとなく新鮮なイメージがしませんか?
結果的には、他の生産者ののりの佃煮よりも多く売れるようになりました。因みに金額、味も大差が無いように思います。
あくまで「相談」として交渉開始するべき理由
どうしても「交渉」というと押しが強い印象をもってしまいそうですが、お店のスタッフ(店長も含めて)に対して強気で交渉する事はあまり賢い方法とは言えません。
相手が強気に交渉してきたときには、基本的にこちらも強い口調で断ってしまうものです。
ですからあなたが生産者の場合は、まず「相談」と言う形でスタッフに話しかけるのが得策です。
その時の状況によっては1回での相談で、あなたの思い通りになる事は多くはないはずです。
2回目以降にまた相談できるような素地を作っておく、そしてスタッフとコミュ三ケーションを取っておくと言う事が大事です。
交渉では当たり前だが「普段のコミュニケーション」が大事
お店のスタッフも人間です。普段、全然挨拶もしない生産者からいきなり、生産者に有利な交渉をされていい気分なわけがありません。
きちんとした交渉の素地は日常の「挨拶」「会話」などのコミュニケーションです。
日常の仕事で会話が多くない農家は、この交渉の方法が苦手な方が多い印象がします。
普段の納品の際などに面倒くさいのは「当たり前」です。しかし、それはもしかすると直売所でのコミュニケーションにおいて、大きな損をしているかもしれません。
↓にこにこしていると話しやすいのでお勧めです。というか基本ニコニコしていて損は無いですよ。
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