嫁御ぶり(嫁ぶり)は福岡の風習【養殖が無難です】
福岡出身ではない、いとしま太郎は糸島の直売所に勤め始めたときに「嫁御ぶり」という風習がある事に驚きました。
そんな風習をしらない福岡県外出身の方に福岡の嫁御ぶりを紹介しておきます。いとしま太郎がなぜ養殖ぶりをお勧めするのかも書いておきます。
結婚をして初正月を迎えるお嫁さんの実家におくる「嫁御ぶり」
この「嫁御ぶり」福岡を始めとした北部九州での風習です。お嫁さんを頂いた旦那さんの実家から奥様の実家に初正月に送るお歳暮のようなものです。
何故ぶりなのかは「いい嫁ぶり」に引っ掛けたとか単にお礼の意味だとか諸説あるようです。関西から西はブリを年末に送る風習はありますが恥ずかしながら私は知らなかったんですね。所変われば面白い風習があるものだと感心しましたね。
奥様が福岡・佐賀ご出身ならご注意を!
調べると福岡ではポピュラーなのですが佐賀、熊本でも嫁御ぶりの風習はあるようです。夫婦の風習の違いは時に離婚の種にすらなり得ます。特に家と家との付き合いについては割とセンシティブな問題です。
ここで注意したい点は福岡、佐賀、熊本ご出身の奥様とご結婚なさったご主人様!あなたです!特に福岡ご出身の奥様のご実家には年末のぶりは送るのを忘れないようにしてくださいね!こういったものは一生に(基本的には…)何度もないイベントですので注意しておいてください。
他県出身者はピンとこない
それでもいとしま太郎のような福岡県外出身者で、しかも年末ぎりぎりまで仕事をしているご主人様も多いようです。必ず毎年予約していないお客様からの問い合わせがあるのです。
基本的には糸島市内の直売所では売り切れと言う事はないようですが不幸にも31日に準備できないと…。困りますよね。
ぶりの予約は必須です
そんな事にならないように親御様!このブログを見た後になるべく早くぶりの予約をする事をお勧めします。もしどこに予約していいかわからなければメールして頂ければ返信させて頂きますよ!
予約はぎりぎりまでしている所が殆どですが早々に打ち切るお店もあるようですのでお早めにどうぞ。
ぶりの大きさは小さくない事がポイント
大きさ(重量)については見栄えのする5kg以上がいいかと思います。天然のブリであれば痩せていない個体がいいですね。せっかく相手方に送るのに痩せているぶりでは何となく引け目を感じてしまいます。
大きいブリは10kg程のマグロと見紛うようなぶりもいるのですが、せいぜい7kg程度に収めておく方がいいと思っています。
理由はそんなでかいぶりを捌ける包丁がない家が殆どだからです。10kgのブリは刺身にすると凡そ50人分です。ご近所に分けるのにもほどがありますね。あまりの親切心はかえって迷惑になる可能性があります。
3枚おろしをしたぶりを送るのも失礼ではない
大きな魚を捌ける家庭も少なくなりましたし、相手方に手間を取らせるのも悪いからと3枚おろしをあらかじめして送られる方もいらっしゃいます。
昨今の台所事情ではむしろ捌いてから送られた方がありがたいのではないでしょうか。一匹丸々を送って頂くとインパクトはあるのですが必ずその処理に困る方が多いと思います。
捌いてから送るのは全然失礼ではありませんので安心してください。
到着日は年末の12月27日から31日午前中
ぶりは準備ができた。ではいつ奥様のご実家に到着すればいいのかというと通例では12月27日から12月30日迄が多いようです。31日にご実家に挨拶に行かれるという方もいらっしゃると思いますのでその場合は31日でも問題ありません。
しかし、ただでさえ忙しい大晦日の午前中にでかいブリが一匹丸々到着する事を考えると30日までに到着した方が相手の為だと思います。私個人的にはぶりを寝かせて旨味がでるのを計算して29日に到着するのがお勧めです。食べるのは大晦日(31日)ですね。

天然ブリよりも養殖ブリを強くお薦めします
そして私が個人的に強く言いたいのは
「嫁御ぶり」は養殖ぶりを選んだ方がいい!
と言う事です。
確かに天然ぶりの10kg近いものはうまみもあり、脂も甘く美味しいんです。
ただ一番の懸念は「ぶり糸状虫」がいる事なんです。このぶり糸状虫は人体には無毒なのですがとにかく見た目が良くない。
☝これ「ブリ糸状虫」
養殖のブリには寄生する事は殆どないのですが、天然のぶりにはこの虫が寄生している事があります。相手方のお家で捌いている時にこの虫が出てきたら無害なのはわかっていても「えぇぇ~」となってしまうはずですよね。
そしてお店側としては割と当たり前なのですがブリ糸状虫がいるからといって返金は受け付ける事が出来ない事が多いと言う事です。天然ブリの証拠ですからね。
と言う理由で私は養殖ブリをおすすめしています。
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